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2025年6月30日
英検®2級は、進学や就職活動でも活用される実用英語技能検定の中で、高校卒業程度の英語力を測る級として広く認知されています。社会的な話題を扱った英文を理解し、自身の考えを英語で伝える力が求められることから、日常会話を超えた「使える英語力」の証明にもなります。 当記事では、英検2級の具体的なレベル感や準2級・準2級プラスとの違い、CEFRやTOEIC®L&R TEST、GTECなど他試験とのスコア比較、試験内容の詳細、合格率や学習時間の目安までを解説します。
目次
英検®(実用英語技能検定)は、日本で広く認知されている英語の資格試験で、英語力を7つの級で評価します。中でも英検2級は、進学や就職などで実用的な英語力を証明する場面が増えており、多くの受験者に選ばれています。以下では、英検®2級の具体的なレベルや、類似した級との違いについて解説します。
英検®準1級の試験内容と勉強法を解説!頻出単語と熟語も紹介 英検®3級の合格率は?合格基準や合格するためのポイントも解説! 英検®4級に必要な単語レベルや頻出単語・勉強法を解説!
英検®2級は、高校卒業程度の英語力が必要となる試験で、社会的な話題についての文章や会話を読み取り、展開を把握しながら概要・要点・詳細を理解する力が求められます。 また、得た情報や自分の考えをもとに、論理的な展開を意識して英語で伝える表現力も必要です。大学入試や海外留学、就職活動などで英語力を証明する手段としても活用されており、実用的な英語力の基礎を身に付けた証となる級です。
出典:英検®「各級の目安」
英検®準2級プラスは、2025年に新設された、準2級と2級の間に位置づけられた級です。英検®2級が高校卒業程度の英語力を測るのに対し、準2級プラスは「身近な社会的話題について、概要や要点、詳細を理解し、情報や考えを多様な語句で表現できる」という力が求められます。 2級を目指す学習者が段階的に力を付けられるよう設計されており、「2級は別物」と言われる高い壁を乗り越えるための中間目標として機能します。学習意欲を「前向きに」「プラスに」高められるよう、ポジティブな名称が採用されている点も特徴です。
出典:英検®「各級の目安」 出典:英検®「準2級プラス特設サイト」
英検®準2級は、5級・4級・3級で培った基礎力を土台に、次のステップへの橋渡しとなる級です。レベルは高校中級程度で、日常生活に必要な英語を理解・使用する力が求められます。 英検®2級では、高校卒業程度の語彙力や文法知識に加え、社会的な話題について文章構成を把握し、要点や詳細を理解しながら自分の意見を展開して伝える力が求められるため、準2級と比較して実用性や表現力の面で大きな差があります。準2級は、入試や単位認定、共通テスト対策としても評価される有用なステップであり、英語学習の重要な中間目標となります。
出典:英検®「準2級の過去問・試験内容」 出典:英検®「各級の目安」
英検®2級の合格率は、2016年度以降は公式に公表されていません。しかし、日本英語検定協会が2016年に発表したデータによると、当時の高校生の合格率は一次試験が34.0%、二次試験が80.4%でした。一次試験の合格率は約3人に1人と厳しめですが、一次試験に合格した受験者の多くが二次試験も突破していることから、英語の基礎力と筆記力をしっかり備えていれば、面接形式の二次試験はそこまで高いハードルではないと言えます。
出典:英検®「⾼校⽣1級・準1級・2級の受験者数、および合格率 昨年度同回次より⼤幅アップ!!」
近年の正確な合格率は非公表であるものの、英検®自体の試験制度や難易度は基本的に一定に保たれており、合格率にも大きな変化はないと推測されます。 また、日本英語検定協会の統計によると、英検®の受験者数は年々増加傾向にあり、特に高校生を中心に英語力を証明する手段として広く活用されています。受験者数の増加は、2級の需要や信頼性が高い水準で維持されていることの表れとも言えるでしょう。以下は2019年度~2023年度の英検累計志願者数です。
出典:英検®「受験の状況」
英検®2級のレベルは、高校卒業程度の英語力とされていますが、他の代表的な英語試験と比較すると、どの程度のスコアに相当するのでしょうか。CEFRやTOEIC®L&R TEST、TOEFL®iBT、GTECといった試験との対応スコアを知ることで、自身の英語力をより多角的に把握できます。 以下で、英検®2級と他の英語試験との比較をします。
CEFR(Common European Framework of Reference for Languages)は、外国語の習熟度を6段階(A1~C2)に分類する国際的な基準であり、「何ができるか(Can-do)」を基準に言語能力を評価します。ヨーロッパを中心に教育や雇用の場で広く用いられており、日本でも英語教育の指針として活用されています。 英検®2級はこのCEFRでおおむね「A2~B1」レベルに該当します。特に高校卒業程度の英語力を測る2級では、B1レベルの力が求められるとされています。B1では、仕事や学校、旅行などの場面で自分の意思や意見をある程度表現できるとされています。
出典:英検®「英検CSEスコアとは」
TOEIC®L&R TEST(Listening & Reading Test)は、主にビジネス英語のリスニングとリーディング能力を測定する試験で、企業や就職活動において広く活用されています。 英検®2級のレベルをTOEIC®L&R TESTスコアに換算する際は、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)を基準に比較するのが一般的です。CEFRで英検®2級はおおよそA2~B1レベルに該当し、TOEIC®L&R TESTでは550~点に相当すると考えられています。
文部科学省「各試験団体のデータによるCEFRとの対照表」
英検®2級は高校卒業程度の英語力があることを示す資格であり、TOEIC®L&R TESTで550点以上を目指す人にとって1つの指標となります。英検®2級を取得しておくことで、ビジネスシーンでも英語力を客観的にアピールできます。
TOEIC®L&Rの配点の仕組みを解説!目安となるスコア換算表も紹介 TOEIC®L&Rと英検®のどちらを受けるべき?換算表と違いを解説!
TOEFL®iBT(Test of English as a Foreign Language Internet-Based Test)は、英語圏の大学や大学院への留学を目指す人のための英語能力試験で、アカデミックな読解力・聴解力・文章構成力・会話力の4技能を測定します。 英検®2級は、TOEFL®iBTスコアに換算するとおよそ42~71点程度とされています。以下は、CEFRに基づいたTOEFL®iBTと英検®の比較目安です。
出典:文部科学省「各試験団体のデータによるCEFRとの対照表」
TOEFL®iBTは主にアカデミックな場面での活用を想定しており、英検®2級はその入門段階と位置づけられます。海外大学進学を視野に入れる場合、2級は基礎レベルの証明として有効ですが、留学準備としてはより高いスコアや級を目指す必要があります。
GTECは、ベネッセコーポレーションとベルリッツが共同開発した英語4技能検定で、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの各技能を総合的に測定できるスコア型のテストです。 英検®2級はGTECスコアに換算するとおおよそ680~1179点程度とされています。このスコア帯は、大学進学を目指す受験生レベルで、海外のホームステイや語学研修を楽しめたり、海外の高校で授業を理解したりすることができる英語力とされています。
英検2級に出題される英単語のレベルは、語彙数の目安は約5,000語とされており、英検準2級(約3,600語)よりも1,600語多くの語彙が求められます。また、語彙の内容としては、中学~高校2~3年生で学習する語に加え、以下のような日常生活よりもやや高度な語彙が多く出題されます。
2級では環境問題やデジタル、政治、経済、テクノロジーなど社会的な話題を扱った長文が登場するのも特徴です。
頻出単語には多くの動詞と名詞が登場するとも言われています。準2級または準2級プラスでしっかりと身に付けてきた単語力に加え、社会生活に必要な英語を理解し、使用できる応用力を身に付ける必要があります。
英検®2級は、一次試験(リーディング・ライティング・リスニング)と二次試験(スピーキング=面接)の2つで構成されています。英語の4技能をバランスよく測定する内容となっており、日常生活や社会的な話題についての理解力と表現力が問われます。各技能で求められる力や出題傾向を理解しておくことで、より効果的な対策が可能です。 以下では、各セクションの試験内容について詳しく解説します。
英検®2級の一次試験におけるリーディングセクションは、筆記試験の一部として実施され、ライティングも含め試験時間は85分です。解答形式はすべて4肢選択式(選択肢印刷)です。
■出題形式と内容
出典:英検®「2級の試験内容」
英検®2級の一次試験におけるライティングセクションは、筆記試験の一部として実施され、リーディングも含めて試験時間は85分です。
解答形式は記述式で、英文要約は45~55語、英作文は80~100語程度が必要な英単語数の目安とされています。ライティングでは受験者の内容理解力、構成力、語彙力、文法力、表現力が評価されます。
英検®2級の一次試験におけるリスニングセクションは、筆記試験後に実施され、試験時間は約25分です。
放送は各問題1回のみで、解答形式はすべて4肢選択式(選択肢印刷)となっています。家庭や学校、職場、地域、また電話やアナウンスなど日常的な場面が取り上げられるのが特徴です。
英検®2級の二次試験は、面接形式のスピーキングテストで、一次試験合格者を対象に実施されます。試験時間は約7分程度です。
スピーキングは音読の正確さと流暢さ、内容の理解力、語学力と文法力、意見の論理性と表現力から評価されます。
英検®2級に合格するためには、受験者の年齢や英語力によって差はあるものの、おおむね100~150時間の学習時間が必要とされています。英検®2級は高校卒業程度の英語力が求められ、日常的な会話に加えて、社会性のある話題を理解し、発信する力が問われます。 目安としては、中学生や社会人の場合は150時間前後の学習が必要となり、高校生であれば学校での学習内容が反映されやすいため、100時間程度で合格が見込まれます。この時間には、語彙学習・リスニング・読解・ライティング・面接対策をバランスよく含める必要があります。 特に重要なのが単語力です。英検®2級では約5,000語の語彙力が求められ、リーディングの大問1(語彙問題)は得点配分が高く、合否を大きく左右します。計画的な学習と苦手分野の重点対策が、短期間での合格を目指す上で重要となります。
英検®2級に合格するためには、出題形式に応じた対策をバランスよく進めることが重要です。特に単語・熟語やリーディングの強化に加え、ライティングやリスニング、スピーキングの練習も欠かせません。各技能で対策のポイントを押さえておくことで、効率的に合格を目指すことが可能です。 以下では、それぞれの分野における学習のポイントについて解説します。
英語の多読のメリット5つ!効果的なやり方とおすすめの本・アプリを紹介
英検®2級に合格するためには、単語と熟語の語彙力を効率よく高める必要があります。以下では、実践的で継続しやすい覚え方を紹介し、それぞれの特徴を解説します。 ■1日あたりの学習語数を決める 1日に20~30語を目安に学習することで、負担なく継続しやすくなります。目標を具体的に設定することで、毎日の学習リズムが整いやすくなります。 ■例文つきの単語帳を活用する 単語を意味だけで覚えるのではなく、例文で使用されている場面と一緒に覚えることで、理解と定着が深まります。文脈の中で学ぶことで、記憶に残りやすくなります。 ■書いて・声に出して覚える 目で見るだけでなく、手を動かして書いたり、声に出して発音したりすることで、記憶が多感覚的に定着します。リスニング・スピーキング対策としても有効です。 ■何度も繰り返して復習する 語彙学習で最も重要なのは「繰り返し」です。1回で完璧に覚えようとせず、3日後・1週間後・2週間後と、時間をあけて何度も復習することで、記憶が長期的に定着します。復習の間隔を徐々に広げていく「間隔反復」も効果的です。
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英検®2級のリーディングでは、内容を素早く正確に読み取る力も求められます。以下のような学習方法を意識することで、得点力の向上につながります。 ■設問を先に読む 長文を読む前に設問内容に目を通しておくと、どこに注目しながら読むべきかが明確になります。情報を探しながら読むことで、効率的な読み取りが可能になります。 ■時間配分を意識して読む 試験時間内にすべての問題を解くためには、1題にかけられる時間を把握しておくことが重要です。模擬試験を通して、スピードと正確性のバランス感覚を身に付けましょう。 ■段落ごとの要点をつかむ練習をする 英文の全体像を把握するには、段落ごとに要点をつかむ練習が有効です。特にトピックセンテンス(段落の最初の文)を意識して読むと、内容をまとめやすくなります。 ■語彙力と文法知識を強化する 読解の正確さは語彙と文法に支えられています。知らない単語や複雑な文構造があると内容把握が難しくなるため、日頃から語彙・文法の復習も必要です。
英検®2級のライティングでは、与えられたテーマに対して自分の意見を英語で論理的に表現する力が求められます。以下のポイントを押さえて、実践的な対策を進めていきましょう。 ■構成パターンを身に付ける 「意見→理由①+具体例→理由②+具体例→結論」のように、定型的な構成パターンを覚えることで、どのようなテーマにも対応しやすくなります。構成の型があると安心して書き始められます。 ■主張は明確かつシンプルに 「Yes/No」や「I think that ~」のように、自分の意見をはっきりと述べることが大切です。理由が多少平易でも、論点が明確であれば評価は高くなります。 ■日常的に英文を書いて慣れる 書くことに慣れるには、毎日少しずつでも英文を書いておくことが効果的です。日記形式やSNS形式でも構いません。表現力や構文パターンを自然に増やしていけます。 ■よく使う表現をストックしておく 「I believe that ~」「In my opinion, ~」「This is because ~」といったよく使う表現は繰り返し練習し、迷わず書けるようにしておきましょう。ライティングの安定感が増します。
英検®2級のリスニングでは、日常的な会話から少し踏み込んだ社会的話題まで、幅広い英語音声を聞き取る力が求められます。以下の学習法を実践することで、聞く力を着実に高められます。 ■過去問や予想問題を繰り返し聞く 出題形式に慣れることが第一歩です。実際の問題音声を何度も繰り返し聞くことで、音の流れや話の構造が分かるようになります。特に一度聞いて分からなかった箇所を重点的に復習しましょう。 ■選択肢を先に読んでおく 問題文の音声が流れる前に選択肢に目を通しておくことで、話の内容の見通しが立ちやすくなります。設問が問うポイント(内容理解、意図把握など)を意識しておくことで、聞き取りの焦点を明確にできます。 ■シャドーイングを行う 英語音声を聞きながら、1~2語遅れてそっくりそのまま発話するシャドーイングは、リスニングとスピーキング両方の力を高める学習法です。聞いた英語を即座に再現する力が、実戦での反応力につながります。 ■英語に日常的に触れる 海外のニュースや英語のポッドキャストなどを通じて、耳を英語に慣れさせましょう。毎日少しでも英語を聞く習慣が、リスニング力を着実に支えます。
英検®2級のスピーキング(面接)は、与えられたカードの内容に基づき、短い英文を音読し、質問に英語で答える形式です。伝える力と即答力がポイントとなります。 ■模擬面接で実戦練習を行う 実際の試験と同様の流れでスピーキング練習を繰り返すことで、本番での緊張を和らげ、対応力を高めることができます。録音して自分の発音や文法ミスを確認すると、より効果的です。 ■自分の意見を英語で話す練習をする 与えられたテーマに対して、自分の意見を「理由とともに」述べる力が求められます。日頃からニュースや身近な話題について英語で意見を言う練習をしておくと、スムーズに答えられるようになります。 ■発音・抑揚も意識する 内容だけでなく、聞き取りやすい発音や自然なイントネーションも評価対象です。音読練習やシャドーイングで英語のリズムを体に染み込ませましょう。
英検®2級は高校卒業程度の英語力を測る試験で、約5,000語の語彙力と社会的な話題への理解力が求められます。合格には100~150時間の学習が目安となり、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの4技能をバランスよく対策することが重要です。 特に語彙力の強化は合否を左右するため、計画的な単語学習が欠かせません。各技能の出題形式を理解し、過去問演習を重ねることで、実践的な英語力を身に付けられるでしょう。 英検®2級のスピーキング対策には、実際に英語を話す機会を増やすことが効果的です。ECCオンラインなら、経験豊富なネイティブ講師とマンツーマンで英会話レッスンを受けられるため、面接で求められる即答力や発音の改善が期待できます。自宅から気軽に受講でき、レッスン時間も柔軟に選べるため、忙しい方でも継続的な学習が可能です。まずは体験授業から、ぜひ始めてみてください。
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