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2023年08月22日
名前とセットで使用する敬称は、相手に対する敬意や尊敬をあらわすために用いるものです。日本では、「~さん・様」「~ちゃん・くん」などさまざまな名称があるように、英語にも多種多様な敬称があります。 英語の敬称の中でも、女性への敬称はさまざまな種類があり、間違いやすいことに注意が必要です。間違った使い方をすると失礼にあたるため、海外の方と英会話をする前に正しい敬称についての知識を身につけましょう。 当記事では、英語における敬称の概要から、多くの方が間違いやすい「Ms.」と「Mrs.」の違い、性別の敬称・職業別の敬称まで詳しく解説します。最後に、敬称を使うときの注意点も紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
英語の敬称とは、日本語で言う「〇〇さん・様」「〇〇ちゃん・君」にあたる部分を指します。しかし、日本語では名前のあとに敬称をつけることが基本である一方、英語では、「Ms./Mrs. 〇〇」と名前の前に敬称をつけることが基本です。
また、Ms./Mrs.は主に女性に対してつける敬称となります。日本語では通常、社会人になると性別関係なく「〇〇さん・様」の敬称をつけますが、英語では性別によって敬称が異なります。
英語で敬称を用いる際、男性は「Mr.(ミスター) 〇〇」に限定されます。その一方で、女性は既婚か未婚かで敬称が変化するため注意が必要です。
英語の敬称には最後には基本的に「ピリオド(.)」がついています。このピリオドは、従来の「文章の終わり」という意味でつけられるものではありません。英語では通常、略語にピリオドを使用するという決まりがあります。そのため、略称された敬称はすべてピリオドがつきます。なお、「Miss」は省略形ではないため唯一ピリオドがつきません。
以下では、性別による敬称の違いをそれぞれ解説していきます。
前述の通り、英語で男性を呼ぶときは、下記のように「Mister」の省略形である「Mr.」という敬称をつけることが基本です。
・「Mr. Brown is our English teacher.」(ブラウンさんは私達の英語の先生です)
・「I would like to introduce Mr. Smith to you.」(私はスミスさんをあなたに紹介したいです)
・「Do you know where Mr. Tanaka is?」(田中さんがどこにいるか知っていますか?)
女性の敬称は結婚しているかによって異なり、既婚女性は「Mrs.(ミスィズ/ミセス)」、未婚女性は「Miss(ミス)」、区別なく呼ぶ場合は「Ms.(ミズ)」を用いることが基本です。
しかし、相手を一目見ただけで結婚しているかを明確に把握することは難しいです。さらに、近年ではジェンダー平等の取り組みによってこのような敬称の区別もなくなり、区別なく使える「Ms.(ミズ) 〇〇」が一般的となりつつあります。そのため、相手が既婚か未婚か分からず困ったときは、「Ms.」を使用するとよいでしょう。
また、「Miss」は未婚女性のほか、小さい女の子にも使用する敬称のため、ビジネスシーンなどでは明らかに既婚者だと分かる場合以外は「Ms.」が定番となっています。
・「Ms. Anderson is s my neighbor.」(アンダーソンさんは私のご近所さんです)
・「Ms. Yamada works at a restaurant near her home.」(山田さんは家の近くのレストランで働いています)
・「When will Mrs. Saito go to the U.S.?」(斉藤さんはいつアメリカに行きますか?)
なお、女性の名前が分からない場合や不特定多数の女性を指すときは、「Madam(マダム)」という敬称をつけるケースもあります。日本語で言う「奥様・お嬢様」であり、結婚しているかにかかわらず使える敬称です。
会ったことのない方など相手の性別が分からないときには、代わりに「Esq.(エスク)」や「Mx.(ミクス)」という敬称を使用します。
・「Suzuki Aki, Esq.」(手紙やメールの際に使用)
・「Is Mx. Johnson a teacher?」(ジョンソンさんは先生ですか?)
・「Will Mx. White be at the party today?」(ホワイトさんは今日パーティーに来ますか?)
日本語で医師や教師のことを「〇〇先生」と呼ぶように、英語も職業に応じてさまざまな敬称が存在します。
ここからは、「先生」と呼ばれる職業・政治に関係する職業・軍隊に関係する職業に分けて、それぞれどのような敬称が用いられるのかを詳しく紹介します。
先生と呼ばれる職業の敬称としては、主に「Dr.(ドクター)」や「Professor(プロフェッサー)」が挙げられます。
「Dr. 」は主に医者や博士号を取得している方に対して使う敬称です。「Professor」は大学教授に対して使う敬称であり、「Prof.(プロフ) 」と省略されることもあります。
・「Dr. Tanaka is a specialist neurosurgeon.」(田中医師は脳神経外科専門医です)
・「Prof. Friedman's lectures are always long but very interesting.」(フリードマン先生の講義はいつも長いがとても興味深い)
なお、海外の一般的な学校では、日本のように「〇〇先生」といった特別な敬称はつけず、性別に基づいた「Mr.」や「Ms./Mrs.」をつけて呼ぶことが基本です。
政治に関係する職業においては、多種多様な敬称が存在します。大統領は「President(プレジデント)」、総理大臣は「Prime Minister(プライムミニスター)」、上院議員・国会議員は「Senetor(セネター)」など、それぞれ細かに異なることを覚えておきましょう。
・「Prime Minister Kishida called on the public to stay calm.」(岸田内閣総理大臣は国民に平静を呼び掛けた)
・「Minister Kono is close to the people.」(河野大臣は国人にとって身近な存在です)
なお、記者が大統領に対して質問をするなど相手に直接呼びかけるときは、名前をつけずに「Mr. President」と敬称同士を組み合わせることもあります。
軍隊に関係する職業の敬称においても、さまざまな英語表現が存在します。大将・隊長は「General(ジェネラル)」、大佐は「Colonel(カーネル/カーナル)」または「Captain(キャプテン)」、そして軍曹は「Sergeant(サージェント)」など、それぞれの階級ごとに敬称が異なることを覚えておきましょう。
・「General Evans is a great team leader.」(エヴァンス隊長はチームの素晴らしいリーダーです)
・「Captain Thomas advanced on the enemy.」(トーマス大佐は敵に向かって進撃した)
海外でMs./Mr.など敬称を使うときは、基本的にフルネームもしくは苗字(ファミリーネーム・ラストネーム)の直前につけましょう。しかし、保育所などで先生を呼ぶ場合は、親しみやすさを感じさせるためにファーストネームと敬称を組み合わせるケースもあります。
また、日本語では「〇〇先輩」という敬称をつけることもありますが、英語ではこれにあたる敬称が存在しません。海外は日本よりも年功序列を重んじていないことが理由として挙げられます。日本ではたとえ「〇〇先輩」と呼ぶような間柄であっても、一般的な敬称をつけることがポイントです。
日本でも親しい友達は名前を呼び捨てするように、海外でもある程度信頼性の高まった相手は敬称をつけずにファーストネームやニックネームのみで呼びます。
親しくなったにもかかわらず敬称をつけ続けると他人行儀な印象を与える可能性があるため、相手との関係性を構築できたら敬称は控えましょう。たとえ役職のついた相手であっても、お互いを知り合えばファーストネームのみで呼び合うというのは、海外企業では珍しくありません。
日本語では通常、社会人になると性別関係なく「〇〇さん・様」の敬称をつける一方で、アメリカなどの英語圏では性別や結婚しているかによって敬称が異なることが特徴です。
男性への敬称は「Mr.」が基本ですが、女性の場合は婚姻の有無によって「Mrs.」「Ms.」「Miss」などいくつか種類があります。とは言え近年では、ジェンダー平等の観点から区別なく「Ms.」を選択するケースも増えています。
また、職業によってはこれらのほかにもさまざまな敬称があります。正しい敬称を知っておくと、失礼にあたらないコミュニケーションがとれるでしょう。
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