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2023年09月19日
日本には株式会社や合同会社、合資会社、合名会社など、さまざまな会社形態があり、形態によって英語表記が変わります。会社に勤めるにあたっては、ビジネスの知識として英語表記やその表記がもつ意味を把握しておくことがおすすめです。 当記事では、日本の株式会社を英語で表す場合の表記について、意味や発音、企業例などを紹介します。日本の会社形態や英語表記に関する理解を深め、ビジネスや法律における基本知識を身につけましょう。
目次
日本の会社の形態は下記の4種類です。 ・株式会社 ・合同会社 ・合資会社 ・合名会社 会社が倒産した場合などに出資者が債務者に対して負う責任範囲は、有限責任か無限責任かに区別できます。 有限責任という用語は、出資者が会社の債権者に対し出資額を限度として責任を負うことを意味します。出資者が出資したお金は会社の倒産時になくなりますが、出資者にはそれ以上の支払い義務は発生しません。 一方、無限責任とは、出資者が会社の債権者に対し負債総額の全額を支払う責任を負うことです。出資者は出資したお金で負債を払いきれなかった場合、個人の資産を使ってでも返済する必要があります。 4つの会社形態のうち、株式会社と合同会社は有限責任で、合名会社は無限責任の法人です。また、合資会社は有限責任・無限責任の両方の法人です。 会社の形態の1つである株式会社は、日本特有の形態といわれています。そのため、株式会社を英語表記にする場合にはいくつかの考え方が存在し、会社によって表記が異なっているのが実情です。 株式会社を表す英語表記は以下の5つです。 ・Co. ・Ltd. ・Co.,Ltd. ・Inc. ・Corp. ・KK. 株式会社の英語表記のうちどれを選ぶかは、各社の考え方にもとづいて判断されます。
会社法により、株式会社を英語表記で登記することはできません。
(出典:法務省「商号にローマ字等を用いることについて」)
また、英語では会社名の後ろに「Inc.」や「Co.,Ltd.」などの表記を記載します。ここでは、英語での会社表記を8つ紹介します。
「Co.」は「Company」を省略した表記です。単に事業形態を示していて、有限責任か無限責任かについては触れていません。 多くの場合「カンパニー」と発音しますが、イギリス英語では「コー」と発音するケースもあります。 下記の企業は「Co.」の表記を使用しています。
「Ltd.」は「Limited」の省略形で、有限責任であるという意味合いをもっています。声に出す場合は「リミティッド」と発音します。 イギリスでは、会社が登記する場合に有限責任であることを明記する必要があり、会社名の後ろに「Ltd.」を記載するのが一般的です。なお、アメリカでは比較的規模の小さい会社が「Ltd.」を表記する傾向にあります。 下記は、「Ltd.」の表記を使用している企業の例です。
「Co.,Ltd.」は「Company Limited」を略した表記で、「有限責任のある会社」を表しています。読み方は「カンパニー・リミティッド」「コー・リミティッド」と発音します。 「Co.」の「.(ピリオド)」の後ろにある「,(コンマ)」は省略でき、「Co. Ltd.」と表記しても問題ありません。アメリカやイギリスなど英語圏の国では「,」を入れている会社は少ない一方、日本では「,」を入れる風習があります。 また、「Co.,Ltd.」表記は日本企業が株式会社を表す際によく使用するものの1つです。下記の企業では「Co.,Ltd.」の表記を用いています。
「Inc.」は「Incorporated」という単語の略で、「法人組織の」という意味をもちます。「インク」や「インコーポレイティッド」と発音します。 株主を多数有する大きな事業組織や、ビジネスを行って現在進行形で大きくなっている事業組織をイメージさせる英語表現で、アメリカでは「Inc.」の使用は一般的です。 「Inc.」表記を採用している代表的な企業は下記です。
「Corp.」は「Corporation」を省略した表記で、法的手続きの完了により法人として認められた事業組織を表しています。「コーポレーション」と発音することが多い一方、まれに「コープ」と発音するときもあります。 アメリカでは中小企業か大手企業かの事業規模にかかわらず、多くの会社で使用されている表記です。 「Corp.」の表記を使っている主な企業を下記に紹介します。
「PLC.」は「Public Limited Company」の略語で、「パブリック・リミティッド・カンパニー」や「ピーエルシー」と発音します。 株式公開会社、つまり上場し株式の公開を実施している会社を表しています。 「PLC.」の表記が使われている国は主にイギリスです。大文字が一般的ですが、「plc.」と小文字で記載する場合もあります。 「PLC.」が使用されている代表的な企業は下記の通りです。
「KK.」は「Kabushiki Kaisha」を省略した表記で、「K.K.」と表記することもあります。発音は「カブシキカイシャ」または「ケーケー」です。 「KK.」は日本の株式会社を表現した日本独自の英語表記方法です。「Inc.」や「Corp.」の表記は、株式会社を直訳したものではありません。 なお、「KK.」が日本語の株式会社の頭文字を取った表記だという知識が読む人にない場合、何を表す情報なのか分からない可能性があるため注意が必要です。 「KK.」を使用している企業の一例は次の通りです。
「LLC」とは「Limited Liability Company」の略です。「エルエルシー」や「リミティッド・ライアビリティ・カンパニー」と発音します。 「LLC」は直訳では有限責任会社となり、日本では合同会社と呼ばれる形態を表す場合に採用されます。 合同会社は株式会社と同様に有限責任のある法人です。株式会社とは異なり出資者すべてが社員となって、基本的に社員は出資額にかかわらず平等に決定権をもっています。比較的新しい形態の会社といえるでしょう。 「LLC」の表記を採用している企業には、次のような企業があります。
日本では会社法により、株式会社を英語表記で登記することはできません。日本の「株式会社」は英語表記で「Inc.」や「Co.,Ltd.」などが使われ、意味や使い方がそれぞれ違います。英語表記をした際の発音は国によって異なります。 ECCオンラインでは、日本人学習者に適したオリジナル教材を用意しております。仕事で忙しいビジネスマンでも気軽に学べるECCオンラインレッスンもありますので、ビジネス英語を学びたいという方はお気軽にお問い合わせください。
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