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コラム

【例文付き】冠詞「a」と「the」の違いと特徴を分かりやすく解説

2025年3月24日

【例文付き】冠詞「a」と「the」の違いと特徴を分かりやすく解説

名詞の前につく「a」や「the」は冠詞と言い、中学1年生の頃に学ぶ英語の基本です。しかし、日本語には冠詞という概念がないため、名詞の前につくのは分かっていても、使い分け方がいまいち分からないという方は少なくありません。

苦手意識があり、aやtheをつけずに話してしまう方もいますが、当記事では使い分け方を分かりやすく解説するため、ぜひこの機会に復習してください。

    目次

  • 1. 「a」と「the」の違いが分からない!そもそも「冠詞」とは

  • 2. 【例文付き】「a」と「the」の違いを表で確認!

  • 3. 冠詞「a」の特徴
    • 3-1. 単数形につく
    • 3-2. 数えられる名詞につく
    • 3-3. 母音のときは「an」になる
  • 4. 冠詞「the」の特徴
    • 4-1. 世界で1つだけのものにつく
    • 4-2. 複数形や数えられない名詞につけられる
    • 4-3. 最上級で使われる
  • まとめ

1. 「a」と「the」の違いが分からない!そもそも「冠詞」とは?

英語の冠詞とは、名詞の前に付いて、その名詞が特定のものなのか、不特定のものなのかを示す言葉です。「a(an)」と「the」があり、それぞれ「不定冠詞」「定冠詞」と呼ばれ、後ろの名詞の種類によって使い分けます。

不定冠詞定冠詞
a(an)the

冠詞には「無冠詞」という概念もあり、無冠詞は複数形の一般論や 不可算名詞の一般論などで冠詞を使わない場合を指します。冠詞は日本語にはない概念のため英語学習においてつまづきやすいポイントですが、冠詞を理解すると文章や会話のニュアンスや正確さをより理解できるようになります。

2. 【例文付き】「a」と「the」の違いを表で確認!

下表で、例文とともに「a」と「the」の違いをまとめました。

athe
不特定の人や物、場所に使う特定の人や物、場所に使う
A dog is barking outside.
(外で犬が吠えています。)
The dog is barking outside.
(外でその犬が吠えています。)
初めて触れる話題に使うお互い共通の認識があるときに使う
I saw a cat in the garden.
(庭で猫を見ました。)
I saw the cat in the garden.
(庭でその猫を見ました。)
可算名詞にしか使えない不可算名詞にも使える
I bought a book yesterday.
(昨日、1冊の本を買いました。)
I read the information you gave me.
(あなたがくれた情報を読みました。)
単数形の名詞に使える単数形と複数形の名詞に使える
I saw a bird in the tree.
(木に1羽の鳥を見ました。)
I saw the birds in the tree.
(木に鳥たちを見ました。)
母音で始まる名詞の前では「an」に変化する母音の音で始まる単語の前では発音が変化する
I have an apple in my bag.
(バッグの中にリンゴが1つあります。)
I saw the apple on the table.
(テーブルの上のそのリンゴを見ました。)
※Theの発音が「/ðə/」から「/ðiː/」に変化する

3. 冠詞「a」の特徴

「a」「an」は、後に続く名詞が数えられるもので、不特定のものであることを示す不定冠詞です。会話に初めて登場して話し手や聞き手がどの対象かを明確に知らない場合や、特定しない場合に使うのが特徴です。

ここでは、冠詞「a」の特徴について分かりやすく解説します。

3-1. 単数形につく

「a」は名詞が1つのものであることを示すので、必ず単数形につきます。「a」は「1つの」「とある」という意味を持ち、もともと数を示す言葉です。

たとえば「a dog(あの犬)」「a pen(1本のペン)」のように、単数のものを指すときに使われます。「one dog(1匹の犬)」「one pen(1本のペン)」と、「one」に置き換えて表現しても違和感のない名詞に使うことができます。

「a」は「1つ」という概念を持っているため、「a books」「an apples」のように複数形に使うことはできません。

3-2. 数えられる名詞につく

「a」は、1つ2つと明確に数えられるものだけに使います。数えられるものは可算名詞と言い、可算名詞の中にも単数形と複数形があります。

単数形複数形
  • book
  • car
  • picture
  • pen
  • books
  • cars
  • pictures
  • pens

「water(水)」は、明確な形を持っておらず1つ2つと数えることができないため、「a water」のように使用するのは間違いです。液体や気体など、輪郭がはっきりせず数えることができない名詞は不可算名詞といい、「a」は使用できません。

チーズやケーキ、肉といった名詞には「a」を使いたくなりますが、切り方によって形や大きさが変わるため、「a」を使うことはできません。

3-3. 母音のときは「an」になる

「a」の後ろに続く名詞が母音で始まる場合は、「a」が「an」に変化します。これは「a」自体が母音で終わるため、母音が連続すると発音しづらくなるからです。母音のあとに「n」を挟むことで、音のつながりがスムーズになります。ここで言う“母音”とは、「a、e、i、o、u」の音のことで、日本語の「アイウエオ」に相当します。

以下は、冠詞が「an」になる代表的な単語です。

  • an apple
  • an elephant
  • an orange

発音が母音の場合に当てはまるため、単語のスペルだけでは判断せず、発音に注目することが大切です。単語の最初の文字が「a、e、i、o、u」でも、発音が子音になる場合は「a」を使います。たとえば「university」は最初の発音が「ユ」で子音のため「a university」となります。また、スペルが「a、e、i、o、u」でなくても、発音が母音であれば「an」を使いましょう。「hour」は「h」を発音せず「ア」で母音のため「an hour」となります。

4. 冠詞「the」の特徴

定冠詞「the」は、話し手と聞き手の両方が、どの名詞を指しているのかを明確に理解しているときに使います。世界で1つだけのものを指す場合や、話題に出た特定のものを指す場合に使われるのが特徴です。

「the」は古英語における指示代名詞が変化してできた言葉で、日本語の「その」に近い意味を持ち、目の前にある特定の対象を明確に指し示します。また、不定冠詞「a」と異なり、複数形や不可算名詞に対しても問題なく使うことが可能です。

ここでは、冠詞「the」の特徴について分かりやすく徹底解説します。

4-1. 世界で1つだけのものにつく

「sun(太陽)」「moon(月)」「earth(地球)」 などのように、世界に1つしか存在しないもの、宇宙に1つしかないものには「the」を使います。それぞれが唯一の存在であり、話し手と聞き手が共通認識を持てるためです。

また、「president(大統領)」「sky(空)」 など、文脈によって唯一とみなされるものにも「the」を使います。例えば、「the president of the United States(アメリカ合衆国の大統領)」は、その国に1人しかいないため、「the」を使います。

4-2. 複数形や数えられない名詞につけられる

「a(an)」には“1つの”という意味合いがあるため単数形専用ですが、一方の「the」は“特定のもの”を示すので、名詞の数に制限がありません。そのため、複数形や数えられない名詞(不可算名詞)にも「the」を使用できます。

  • the table
  • the students
  • the water
  • the information

4-3. 最上級で使われる

冠詞の「the」は本来、名詞を特定するときに使われます。形容詞の最上級では「the+形容詞est+名詞」という形になり、一見すると「the」が形容詞に付いているように見えます。しかし、実際は「唯一の○○」という名詞を特定しており、3つ以上のグループの中で「一番○○な」存在を示すために、「the」がその名詞につけられています。

英訳和訳
This is the best movie I have ever seen.これは私が今まで見た中で最高の映画です。
She is the smartest student in the class.彼女はクラスで最も賢い生徒です。
Yesterday was the coldest day of the year.昨日は今年で最も寒い日でした。

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まとめ

英語の冠詞は、名詞が「どれを指しているのか」を明確にするために使います。基本的には不定冠詞「a(an)」と定冠詞「the」があり、併せて冠詞をつけない「無冠詞」という3パターンが存在します。「a(an)」は数えられる名詞の単数形に用いられ、特定されていない人や物、場所を指します。これに対し、「the」は特定された名詞や世界に一つしかないもの、あるいは最上級の形容詞がついた名詞などに使われます。

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