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コラム

4種類の使役動詞make・let・get・haveの意味と使い方を解説

2024年4月1日

4種類の使役動詞make・let・get・haveの意味と使い方を解説

使役動詞の「使役」とはある行為を他人に行わせることを意味する言葉で、英語では4つの動詞をシーンに合わせて使い分け、「~させる」「~してもらう」といった表現を作ります。しかし、使役動詞には4種類があるため、どのように使い分けたら良いのか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

当記事では、使役動詞を使用した文章の作り方を動詞ごとに分けて解説します。文法の復習をしたい方や英会話で使いたかったのに言えなかった方など、ぜひご一読ください。

    目次

  • 1. 使役動詞の種類は4つ

  • 2. 使役動詞「make」の意味と使い方

  • 3. 使役動詞「let」の意味と使い方

  • 4. 使役動詞「get」の意味と使い方

  • 5. 使役動詞「have」の意味と使い方

  • まとめ

1. 使役動詞の種類は4つ

使役動詞とは、「人やモノを使って~させる」「人やモノに~してもらう」という英文を作るときに使う動詞のことです。使役動詞を使う文は、基本的に下記のような「SVOC」の文型を取ります。

■使役動詞を使う文の基本構造

  • 主語+使役動詞+目的語+原型不定詞・to不定詞

例えば、上記の基本構造に合わせて作成した例文「I let my sister bring my phone.(私は妹に携帯を持ってきてもらった)」は、以下の構造に分けられます。

  • 主語(S)=I
  • 使役動詞(V)=let
  • 目的語(O)=my sister
  • 原形不定詞(C)=bring

主語(I)が目的語(my sister)に対して、原型不定詞・to不定詞の行動や状態(bring)をしてもらうという意味になります。

使役動詞は、主に下記の4種類です。

  • make
  • let
  • get
  • have

使役動詞は種類によって、目的語への強制力が異なります。「meke」が最も強制力が強く、次いで「get」「have」が同程度の強制力を持ちます。「let」は強制力が最も弱く、許可する・自由にさせるという意味合いがある使役動詞です。

2. 使役動詞「make」の意味と使い方

使役動詞「make」は「(強制的に)~させる」という意味があります。文型は下記の通りです。

■使役動詞「make」を使う文の構造

  • 主語+make+目的語+原型不定詞

使役動詞「make」を使った例文を3つ紹介します。

英訳和訳
Mr. White made his students sing English songs.ホワイト先生は彼の生徒に英語の歌を歌わせた。
Her boyfriend made her take care of his dog.彼女の彼氏は彼女に犬の世話をさせた。
She made her son clean the room. 彼女は息子に部屋の掃除をさせた。

例文の主語は、いずれも目的語の意思にかかわらず行動を強制させています。使役動詞「make」を使う文脈では、相手の意思と関係なく行動を行わせるニュアンスがある点が特徴です。

また、使役動詞「make」は、下記のように受動態で使うこともあります。

英訳和訳
The son was made to read the book by his mother.息子は母親にその本を読まされた。
He was made to work overtime by the boss.彼は上司に残業をさせられた。

実際には、使役受動態はネイティブの英会話ではあまり使用されません。例文の「The son was made…」は、通常「My mother made me…」という受動態を使わない形で表現されます。

ただし、日本では英文法の学習で使役受動態がよく登場するため、「make」の使役受動態についても理解しておくと良いでしょう。

3. 使役動詞「let」の意味と使い方

使役動詞「let」は「(相手がやりたいこと)~させる・許可する」という意味があります。文型は下記の通りです。

■使役動詞「let」を使う文の構造

  • 主語+let+目的語+原型不定詞

「let」は最も強制力が弱い使役動詞で、行動の決定は相手に委ねるというニュアンスがあります。例文をいくつか紹介します。

英訳和訳
My parents won’t let me go to the party until I’ve cleaned my room.部屋を片付けるまで両親がパーティーに行かせてくれない。
I let my dogs run free in the yard in the morning.私は朝、庭で犬を自由に走らせている。
The teacher let the students use their textbook during the test.先生はテスト中、生徒にテキストを使わせた。

いずれの例文も、目的語の行動は強制されているわけではありません。「パーティーに行く」「庭を走る」「テキストを使う」といった行動は、それぞれ「私」「犬」「生徒」の意思に基づいています。

また、使役動詞「let」は命令文の形でもよく使われます。

英訳和訳
Let me know if you need my help.助けがほしいときは知らせてください。

「Let me~」は「私に~させて」という意味になり、自分がやりたいことを伝えたいときに使えるフレーズです。

4. 使役動詞「get」の意味と使い方

使役動詞「get」は「(相手に働きかけて)~してもらう」という意味があります。文型は下記の通りです。

■使役動詞「get」を使う文の構造

  • 主語+get+目的語+to不定詞

「get」は厳密には使役動詞ではないものの、ほとんど同じ使い方ができるため使役動詞として扱われています。使役動詞「get」を使うシーンは、前提として相手に説得やお願いなどを働きかける必要があり、働きかけの結果として「目的語に~してもらえる状態になる」ときです。

例文を2つ紹介します。

英訳和訳
I got my mother to drive to the station.母に駅まで送ってもらいました。
I got her to help me with my homework.彼女に宿題を手伝ってもらいました。

いずれの例文も、目的語の相手に行動をしてもらうにはお願いや説得が必要です。働きかけの結果、「駅まで送ってもらう」「宿題を手伝ってもらう」が実現するため、使役動詞「get」の使用が適しています。

また、使役動詞「get」は「get+目的語+過去分詞」の形でも表現できます。

英訳和訳
I got my phone fixed yesterday.昨日携帯電話を修理してもらいました。
Bryan couldn’t get his homework done by the due date.ブライアンは期限までに宿題を終わらせられなかった。

「get+目的語+過去分詞」は、目的語が人以外の場合に使う表現です。例文では目的語がそれぞれ「携帯電話」「宿題」であるため、to不定詞ではなく受け身の過去分詞を使います。

5. 使役動詞「have」の意味と使い方

使役動詞「have」は「(当然のことを)~してもらう」という意味があります。文型は下記の通りです。

■使役動詞「have」を使う文の構造

  • 主語+have+目的語+原型不定詞

「~してもらう」は使役動詞「get」と似ているものの、使役動詞「have」は相手への働きかけが前提ではありません。使役動詞「have」でしてもらう行動は「相手にとって当然のこと」です。

例文を2つ紹介します。

英訳和訳
I had him bring an umbrella to the station.彼に駅まで傘を持ってきてもらいました。
I'll have my son call you back.息子に電話をかけ直させます。

使役動詞「have」を使っているため、例文の「傘を持ってきてもらう」「電話をかけ直させる」は、「彼」「息子」にとって当然の行動であることを表現しています。

また、使役動詞「have」は「have+目的語(人以外)+過去分詞」の形でも使用可能です。過去分詞を使うと、使役の他にも被害や完了を表現できます。

英訳和訳
I had my wallet stolen.財布を盗まれました。
I had my hair cut yesterday.髪の毛を昨日切ってもらいました。

「I had my wallet stolen.」は「~を~された」という被害を説明する例文です。一方で「I had my hair cut yesterday.」は「~を~してもらった」という完了を表しています。

まとめ

使役動詞とは、「~させる」「~してもらう」といった人に行動を求めたり対応してもらったりする際に使われる文法です。使役動詞には「make」「let」「get」「have」の4種類があり、中でも「make」が一番強制力が強く、「let」が一番強制力が弱いのが特徴です。使う単語によってそれぞれ意味やニュアンスが異なるため、シーンに合わせて使い分けられるようにしましょう。

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